腎臓・泌尿器の病気

尿路感染症膀胱炎前立腺肥大症前立腺がん

 尿路感染症
 高齢者では急性腎炎はまれであり、慢性腎炎も多くは40歳以前に発病したものです。高齢者に最も多くて重要なものは尿路感染症です。入院患者の30~70%に尿路感染が認められています。

 これは高齢者には糖尿病、前立腺肥大、残尿増加などが多いほか、失禁、尿閉を起こす脳血管性障害、寝たきりの状態などが多いためです。尿路感染の原因の一つとして性ホルモンの役割を主張する人もあります。

 年代別にみると65歳以上の一般女子の約20%に尿路感染があり、男子では50歳代ではきわめてまれですが、60歳代になると20%ほどに増加します。

 どの年齢でも女子に多く、65歳以後に急増し、80歳以上では、25~50%に増加するとの成績があります。感染の原因となる細菌は女子では大腸菌、男子ではプロテウス菌が多いようです。

 治療の面では抗生物質の効果は若年者ほどはっきりせず、治癒は伸びる傾向がありますが、腎盂炎、腎盂腎炎まで進展することは少ないものです。

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 夜間頻尿
 高齢者に多いことはよく知られ、一夜に2~3回が最も多く、原因としてはいろいろなものがありますが、熟眠できないことも一つの役割をしています。

 ですから睡眠障害がある場合は、ときに催眠剤を使用する方法もありますが、不必要な湯水を飲まないことも大切です。

 前立腺肥大
 完全に高齢者の病気です。前立腺を貫通している尿道の後部および膀胱頸部にある尿道分泌腺が肥大増殖したもので、尿道が圧迫され排尿困難が起こります。

 最初は頻尿、尿道の不快感程度ですが、しだいに排尿に時間がかかるようになり、残尿が多くなり、尿管、腎盂などが拡張し、腎臓の機能もおかされるようになります。

 治療には初期は男性および女性ホルモンを使用します。排尿障害がはっきりした場合は前立腺の摘出を行います。この手術はほかに重大な病気のない場合は高齢者でも耐えることができるものです。

 前立腺がん
 70~75歳がピークで、60歳以上が80~85%を占めます。骨に転移しやすい特徴があります。

 排尿困難がおもな症状で、治療には女性ホルモンを投与し、また前立腺摘出、放射線療法などがあります。