痛風

 血液中に尿酸が増加して関節や腎臓にたまり、そのために関節(足の親指の根元の関節がいちばん多い)にはげしい痛みが発作的に起こり、また腎臓の機能が低下する病気です。

 痛風は、欧米ではかなり多い病気で、患者が50万人ぐらいいるだろうといわれています。わが国では少ない病気とされていましたが、最近ではこの病気のために治療を受けている患者も年々増えています。

 このように増えたのは、一つには、昔はリュウマチ様関節炎などとして見逃されていたものに、正しい診断が付けられるようになったことにもよるでしょうが、食生活の変化や精神的、肉体的ストレスの増加も関係しているだろうと考えられています。

 この病気は、男性の方が女性よりはるかにかかりやすく、患者の90%以上が男性です。また、年齢的には、大部分が30~60歳代の人で、職業では、会社員、大学教授、医師など頭脳労働者に多いようです。嗜好品では、肉類を好む人、大酒家で太っている人がかかりやすいようです。

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 原因
 痛風は、体内に尿酸がたまり過ぎるために起こります。尿酸には、一部は食物中のプリン体が体内で分解してできますが、大部分は、人体内の細胞の核の成分であるプリン体の分解物としてできます。こうしてできた尿酸は、腎臓より尿中に、また腸管より便中に排泄されます。

 ところが、痛風患者の大部分では、尿酸の体内でのでき方が多くなり、また一部の例では、尿中へ尿酸が排泄されることが少なくなるために、血液中の尿酸の量が増加します。

 しかし、血液中の尿酸の量が多くなっても、必ずしもこの病気のおもな症状である関節の激痛発作は起こりません。それには遺伝的な要素や、その関節の部分の血の巡り具合などが関係しているようです。

 症状
 痛風の症状には、痛風発作、関節の変形、痛風結節、腎臓機能低下などがあります。

 痛風発作
 症状として最も特徴的なのは、突如として関節(足の親指の付け根の関節がいちばん多く、次に足首、時にはひざ、指、手、肩などのこともある)にはげしい痛みが起こり、関節がしだいに赤くなってはれ、38~40度の熱が出て、周囲がちょっと振動しても、飛び上るほどに痛い関節痛です。

 痛みは夜中に起こることが多いようです。患者によっては、このような激痛発作の起こる前に、関節に焼けるような、うずくような、あるいはしびれるような感じを訴えます。

 ほうっておいても数日すれば熱は下がり、関節の痛みやはれもおさまり、7~10日ぐらいすれば歩けるようになります。このような発作は、はじめは数カ月から1~2年の間隔で起こりますが、年がたつと年に数回起こるようになります。

 関節の変形
 痛風発作を何回も繰り返しているうちに、関節の形が変わり、動かしにくくなります。

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 痛風結節
 血液中の尿酸の量が多い状態が数年以上続くと、耳たぶや足の親指の外側、ひじ、指などの皮下に尿酸塩がたまってこぶができます。これを痛風結節といいます。

 その結節は、はじめは柔らかいのですが、年がたつにつれて硬く大きくなり、ついには皮膚の表面に白色の結晶が露出します。

 腎臓機能低下
 血液中の尿酸の量が多い状態が続くと、腎臓の組織の中に尿酸が沈着し、そのために腎臓の機能が悪くなり、長い年月の間には高血圧を起こしたり、尿毒症になる場合が少なくありません。

 痛風の人の死因の半分くらいは尿毒症であり、その他、脳出血や心臓病で死ぬ人が少なくないのは、結局、腎臓に尿酸がたまった結果です。