睡眠の世話

睡眠環境

 睡眠とはなにか

 人間が生まれ、成長し、健康な生活を維持していくために、夜になれば眠り、昼間は起きて働くという、眠りと目覚めの交替による一定のリズムができています。

 このリズムが未完成な乳幼児では、眠りと目覚めのリズムは不規則で、睡眠時間も長いのですが、リズムが完成された大人では、睡眠時間は1日平均7~8時間に一定しています。

 そしてこの睡眠時間以外の時間に日常生活の活動が行われますが、この日常生活の中にも一定のリズムが保たれます。

 ですから、その人の健康なときの生活のリズムを上手に保つことが、看護の重要な役割になるわけです。

 もしも眠らないでいたら、生体はどうなるでしょうか。子犬を使った実験の結果では、子犬の脳細胞は破壊され、脳全体が小さくなってしまいます。

 脳細胞は、一度こわされると再生、補充されることはありません。また、脳は全身の内臓の働きに関係しますから、この結果子犬の健康は害され、最悪の場合は不幸な結果を招くことになります。

 このように、睡眠はからだの疲労を回復するばかりでなく、脳細胞の安全のために重要な役割を果たすのです。

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 睡眠時間と睡眠のタイプ
 成人の1日に平均睡眠時間は7~8時間ですが、これはあくまで平均であり、個人差があります。

 睡眠量は深さと長さで決まる
 睡眠時間は、眠りの深さと密接な関係があります。たとえば、夏、暑苦しくて寝にくいときなど、いくら長く眠っていても朝起きたときに睡眠不足を感じます。逆にぐっすり眠れた時は、睡眠時間が短くてもすっきりと起きられます。

 眠りは、一定量を必要とし、それは長さと深さの積によります。必要な量に達すれば自然に目覚めます。

 宵型と朝型がある
 人によって睡眠の長さが一定でないように、眠りの深さも一定ではありません。

 おおざっぱに分けると宵型と朝型があり、宵型は寝ついてから1~2時間目に最も深い眠りが訪れ、その後徐々に浅くなっていって目覚めます。朝型は逆に、朝目覚める前に最も深い眠りがきます。

 いずれの型が健康に良いかは一概に言えませんが、看護する人は、病人の睡眠の型を知り、よく眠れるような工夫をしてあげましょう。

 病人の眠りの特徴
 「眠い」という欲求が起こり睡眠に入るためには、いろいろな条件が必要です。とくに自然な眠りに入るためには、適度な運動による疲労が必要です。

 しかし病人は、床についていることが多いため適度に疲労することができませんから、睡眠の欲求も弱く、その上、病気によるさまざまな苦痛が加わって眠りにくい条件が重なります。

 また、夜眠れないために、そのことが苦痛となり、ひどくなると夜の来るのを恐れるようにもなります。