うっ血性心不全

 高齢者の場合の特徴
 若年者のうっ血性心不全は、大部分は心臓弁膜症によるものですが、高齢者では冠動脈疾患によるもの、高血圧によるもの、甲状腺機能亢進症など、心臓以外の臓器の病気によるもの、急激で多量の輸液、輸血によるものなど、いろいろな原因によって起こることが多く、またそのあらわれる頻度も大きいものです。

 原因
 心不全の原因を見ると、虚血性心疾患によるものが48%を占め、ついで高血圧によるものが35%です。老人病入院患者の約半数にいろいろな程度の心不全があらわれるとの報告があります。

 したがって高齢者ではすべての病気の際に、うっ血性心不全があらわれるものと、絶えず注意を払い、早めに手を打つ必要があります。

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 症状
 高齢者では、若年者と同じ症状を示すだけではありません。心不全の初期の症状としては必ずしも心臓の病気を思わせない悪心、食欲不振、腹部膨満感などを示すことがあります。

 また高齢者で脳の動脈硬化の強い場合、ごく軽度の心不全でも夜間不穏状態になり、異常行動などを示すことがありますが、病気がなおってくるとともに消失します。

 病状の見通し
 心不全は原因となった病気によって、その経過や病状の見通しは支配されますが、高齢者では原因となった病気に治癒が難しいことが多く、またいろいろな状態が心不全を憎悪させやすいこともあって、心不全の経過が伸びて、病状の見通しもよくないことが多いといえます。

 心不全

 心臓のポンプとしての機能が衰えると、血液をじゅうぶんに送り出せなくなり、同時に静脈側に戻ってきた血液もさばききれずに残ってしまうために、いろいろな症状が出てくる状態を心不全といいます。

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 症状
 初期には運動時の息切れがあり、これがしだいにおさまりにくくなり、顔や下肢にむくみが出てきます。さらに進むと、夜、息が苦しくて寝ていられなくなったり、息が詰まってぜいぜいいうような発作を起こしたりするようになります。

 心臓ぜんそくといわれる症状です。ひどいときには口唇や指先にチアノーゼが見られます。また、尿量が減り、食欲がないのに体重が増えます。

 時には腹部がふくれてきますが、これは肋膜腔だけでなく腹腔に水がたまったり、肝臓がはれたりするためです。

 心不全を起こす原因は心臓弁膜症などの心臓自体の病気のほか、高血圧からくる心臓障害もあり、また、内分泌系その他心臓以外の臓器の病気からくることもあります。

 したがって、たとえば息切れ、動悸、夜間の呼吸困難などがあれば、病院で医師の検査を受けて原因を明らかにする必要があります。

 また、高血圧症や弁膜症などのある場合は、心不全の自覚症状がなくても、じゅうぶん注意します。