家庭の医療

家庭における健康管理健康記録体温のとらえ方脈拍・呼吸・体重のとらえ方睡眠の世話運動の世話床ずれの予防と手あて食事の世話病人食のいろいろ温泉療法

 家庭医療の範囲
 一般に、病気なおすのは医師であり、病気にかかったら医師にかかるものと考えられていますが、医療は、必ずしも専門家である医師によってのみ行われるものではありません。病気の予防、健康の保持、増進ということも、医療の重要な一分野です。

 医師にかかった場合でも、医師は、いわば治療方針を定める役割を果たし、この治療方針に沿って看護する人や病人自身も病気をなおす努力が必要です。

 しかしこの場合、家庭で看護にあたる人は、常に医師と密接に連絡を取り、チームワークのよく取れた適切な医療が行われるよう、配慮しなければなりません。

 家庭で、医師が直接手をくださずに行われる医療の範囲は非常に広く、日常生活上重要なものです。この中で、特に家庭に病人が出た場合は、家庭看護、つまり家庭で行う病人の世話が中心となります。

スポンサードリンク

 家庭看護の心得
 病人に対する心づかい
 病気になったばかりの人、あるいは長期にわたって療養している人など、家庭で療養している病人の状態はさまざまです。これらの人たちが、1日でも早く病気から回復し、健康になって立派に社会生活に戻れるよう援助するのが看護の役割です。

 病気の経過が悪く、簡単に治らないような場合、病人は先のことを考えて不安におちいりがちです。必要に応じて、主治医とよく相談の上、病気の状態を可能な限り伝えることが望ましいでしょう。

 また、病気が長期にわたる場合には、あ程度社会と切り離されるので、孤独感、不安感、劣等感などに襲われます。このようなとき、病人の気持ちをよく聞いて、望んでいることを満たしてあげたいものです。

 病人自身が病気を治そうという気持ちになるよう励ますとともに、病人自身が健康を取り戻す力を持っているので、その回復力が十分発揮できるような療養環境をつくります。

 医師と緊密な連絡を
 病人の訴え、表情、動作などにはいつも注意を配り、何か変わったことが起こったときには、タイミングよく、しかも要領よく主治医に報告して、いつも病人の状態を分かっていてもらうことが大切です。

 たとえば、お腹が痛いという場合には、いつから、どこが、どのように痛むのか、また食事との関係、便の状態、吐き気はないか、ほかの症状との関係など、正しく観察して伝えるようにします。

 また、医師の往診を求めたり、指示を仰いだ時は、その後どうなったかを必ず報告することが大切です。よい医療を受けられるためには、ふだんから医師とよく連絡を取っておくことが必要なのです。

スポンサードリンク

 安全に対する配慮を
 病人がいるときは、事故の防止ということを常に念頭に置かなければなりません。特に火災などが起きたときどうするかといったことは常に考えておき、病人の動かし方なども練習しておきたいものです。

 災害のことを考えると、2階建ての家なら、病人はなるべく階下に寝かせる方がよいでしょう。

 家族全体が協力して
 病気は、できるだけ家庭的な雰囲気の中で治すことが望ましいのですが、家庭に病人がいると、家庭全体の生活も不規則となりがちです。

 特に主婦が看護人だと、家事の負担がかかりすぎて疲れてしまいますから、家族の一人一人が自分のできる範囲で看護に協力したいものです。