腎臓・泌尿器の変化

 腎臓に動脈硬化が起こる
 腎臓では動脈硬化による病気が主となり、排泄機能に影響を及ぼしますが、高度におかされることは比較的少ないものです。これは腎炎などのために腎機能が悪くなった場合は、老年になるまでに不幸な結果を招くこともあります。

 高血圧があると腎臓の細い動脈に硬化が起こり、これが高血圧をさらに強めさせることから、高血圧のための腎臓の変化がよくみられ、腎(細)動脈硬化症といわれます。

 動脈硬化による変化から内腔がつまり、梗塞を起こすこともあり、解剖して見ると腎臓の表面に小さい梗塞のあとが多数見られる例も少なくありません。しかし、このため臨床症状が出ることは意外に少ないものです。

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 腎機能の低下
 動脈の硬化による循環障害が中心になって、腎臓の血液をろ過して尿を生成する糸球体の数が減少し、間質の結合組織が増加してきます。また尿を濃縮する尿細管の委縮や線維化も起こります。

 このため年をとるとともに腎臓を通る血漿の量や、血液をろ過する能力が低下し、腎臓全体の働きが衰えて、90歳代では若年者の約2分の1程度になります。

 しかし70歳以上の高齢者を除けば、腎臓の働きはほぼ正常範囲にあるといえますが、予備能力はわずかとなっています。

 したがって、腎臓に特に余分な負担が加わるような状態が起こると、急に働きが鈍くなり、いろいろな薬物の排泄などが不十分になって、薬物中毒が起こりやすくなります。

 膀胱の変化
 膀胱の容積は小さくなり、高齢者では若年者の約2分の1の容積の尿の貯留で排尿管が起こるようになります。また残尿が多くなり、括約筋の筋力の低下から、排尿の抑制が難しくなります。

 男子では前立腺肥大、女子では卵巣ホルモン分泌低下による括約筋の筋力低下、尿道・膀胱粘膜の一部の変化などのため排尿障害が起こりやすく、残尿の多いことも加わって尿道炎や膀胱炎など、尿路の感染が起こりやすくなります。

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